強姦

強姦(ごうかん)とは、性的暴力のこと。個人(主に女性)の性的自由を攻撃し、貞操を侵害する行為。被害者となった人物に対し多大な肉体的・精神的苦痛をもたらすものであるだけでなく、被害者となった女性が自身が望まない妊娠を余儀なくさせられる、懐妊した子の父性の混乱をもたらす、家庭生活の平和が破壊されるなど深刻な被害が発生する危険性が強いため、多くの文化圏においては宗教的な貞操観念などとも結びつくことによって、性犯罪の中で最も重い犯罪(強姦罪)として国家権力による処罰の対象とされている

日本の国内法においては、直接的な性交(陰茎の膣挿入)を伴う性的暴力に限られる(射精の有無は不問)。その為、被害者が女性の場合にのみ成立(被害者が男性の場合は、いかなる性暴力であれ強姦には分類されない)ウィキぺディア引用

表記

日本の報道などでは、次の理由により「強かん」と表記されることもある

「姦」の漢字が常用漢字ではないため、あまり見慣れない

「姦」の漢字が女性差別的であるとして、使用を避けるべきとする主張がある(漢字の熟語の一部をかなで表記することに対する批判もある)

以上の理由に加え、被害者やその親族等に対する配慮からも、新聞・ニュースなどの報道上では「強姦」「強かん」という語はほとんど使われることはなく、代わりに「婦女暴行」、さらに略して「暴行」と置き換えられることが多いが、単なる「暴行」では刑法第208条の「暴行罪」と混同し、比較的刑の軽い犯罪行為という誤った解釈がなされることがあるため、注意が必要である

もっとも、刑法第208条の暴行罪による事件が報じられるケースなどほとんどないため、新聞などで「女性へ暴行」「~による集団暴行」のような見出しがあれば、強姦罪(または強制わいせつ罪)のことと考えても差し支えない

また週刊誌や小説などでは凌辱や英語のレイプ(rape)という表現が用いられることもある

被害にあった場合

強姦の被害者は婦人科をすみやかに受診し、外傷や性感染症およびその他の感染症のチェックを受ける必要がある。告訴するなら医師の証言は重要となる。妊娠の心配がある場合はモーニングアフターピルの服用についても相談する。不幸にも妊娠してしまった場合には母体保護法14条1項第2号により妊娠中絶が認められている

被害者が心的外傷後ストレス障害(PTSD)を経験する場合も多い

警察の性犯罪相談窓口や救援団体などに相談すれば、具体的なアドバイスを得ることができる

日本における強姦の意識の変化

日本では、その父権性原理によって女性は男性によって支配・所有される存在とみなされていたといわれ、強姦が所有権の侵害とみなされ、父ないし夫の所有する女性の貞操を強奪する行為であったこといわれる。戦前までにおいても強姦は処罰の対象とされていたが、保護の対象は貞操や社会秩序・性風俗の維持であって被害者の女性の性的自由を守るものではなかったのである

また、現在においても、法廷において被害者が加害者につけいる隙をつくったか否かを詮索されたり、異性との交友関係、性体験の有無について詮索される傾向があるといわれる。これは、潔癖な女性の性的自由は尊重されるが、そうでない女性については性的自由の侵害を認定しないのと同義である。個人の性的自由は、その私的生活に左右されるものであってはならないとする法曹関係者が増加する傾向もみられるともいわれるが、夫婦は互いに性交を求める権利を有しかつこれに応じる義務があるという観念(性交要求権)も裁判官に根強く残っており、強姦が性的自由の侵害であると一般に理解・認識されるまでには、まだ時間がかかるものともいわれている。また、近年、国連規約人権委員会や女子差別撤廃委員会(女子差別撤廃条約に基づく)などの国際機関において、日本における法と法の運用の不備を指摘されている

出版物及び映像における表現

実際の強姦の状況は、その当事者・目撃者などしか知りえない。 このため映像作品や書籍などの「レイプシーン」がその状況となりうる。 しかし、これらについては、放送倫理などの理由で表現を抑制したり、逆にエロチックなどの刺激を実際以上に扇情的に表現することも多く、そのため実情とはかけ離れていると思われる表現になることも多い。強姦されるとき、女性は「やめて」「いや」などと叫んだり喘いだりする設定が多いが、突然の強姦で暴力を伴う場合、実際には恐怖のあまり体が硬直し、声も出せず、身動きすらできない場合が少なくない