ロリータ・コンプレックス
ロリータ・コンプレックス (英語:Lolita complex、短縮形:ロリコン) とは、幼女・少女に対する(主に成人)男性の性的または恋愛的関心・性嗜好をいう。社会一般では多くの場合、正常ではない性嗜好とみなされている。類義語に小児性愛(ペドフィリア)がある。短縮形「ロリコン」の場合は、そのような性的嗜好を持つ人も指す。和製英語ではないが、英語圏ではあまり使用されず、主に日本で用いられて来た。近年は、日本語でのrorikon を英語化した 「lolicon」の形で、逆に輸出され海外でも使われている(実際に、英語版 Wikipedia においては、項目名が「Lolicon」となっている)。語源は、中年の男性が年の離れた少女を愛する、ウラジーミル・ナボコフの小説『ロリータ(Lolita)』に由来するウィキぺディア引用
概説
ロリータ・コンプレックスという言葉は、発生当初は年長の男性を愛する少女の心理を指したが、この意味ではさほど普及を見なかった。現在では、一般に幼女から未成年(とりわけ思春期)の少女への性嗜好を表す場合が多い。また対象を女児とする場合の小児性愛の意味で使われることがある。広くは恋愛対象としては若すぎると考えられる年代の女性や、実年齢にかかわらず幼く見える女性に惹かれる心理をさすこともある。俗語であるため言葉自体は、このように意味が曖昧であるが通常、未成年の少女に引かれる年長男性の心理をさす
一般には「ロリコン」と省略して用いられるが、「ロリコン」という言葉は単にロリータ・コンプレックスの略語として使われるだけでなく、漫画やアニメ、ゲームなどに登場する幼・少女キャラクターの熱心なファン等、つまり、このような心理を持つ主体を指すことがある。これらの意味で用いられるLolicon は、日本国外でも通用する言葉になっている
精神科医の宮元政於は「精神科の歴史の浅い日本では性癖はコンプレックスから派生すると思われているが、これは大きな間違いで例えば小児性愛は長期的ストレス、社会的孤立、自己評価の低さ等が原因だと考えられている。他にマザコンという言葉も広まっているが、そういった性癖の者が対象に対して劣等感を持つ場合は殆どないといっていい。」と説明している
性犯罪とロリコン
東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件は、ロリコン表現に対する法的規制圧力、自主規制等に拍車をかけたが、ロリコン自体の社会的認識に、別の位相も、もたらした。この事件の結果として、児童への性犯罪が大きくクローズアップされ、被疑者が典型的な「ロリコン」と報道されたうえ、同時に「オタク」という言葉をマスコミが再発見して世間にさまざまな否定的なイメージを振りまいた。そのため、ロリコンという言葉は、「幼少女に対して現実に性的嗜好を抱く異常性愛者」の固定したイメージで広く知られるようになった
大人の女性を恐怖し対等に相手が出来ない男性が「ロリコン」に走る、という俗論も世間的に広まり、さらに幼少女キャラクターのファンとしての「ロリコン」に対してもこのような異常性愛者と混同したイメージを抱き、「ロリコン」を「問題のある人格イメージ」として決め付ける傾向が社会に生まれている。ロリコン的とみなされる創作表現への規制推進もしばしばこうした感覚に支えられて主張される事があるが、一方、そうした社会的に流布された観念を全くの偏見であるとする反論も多く存在している。例えば「ロミオとジュリエット」のように、数百年前では12歳程度の女子でさえ結婚をし母親となっているケースも多かったことから、ロリコンの否定ばかりではなくその原因や存在をとらえた上での、性犯罪防止への前向きな研究をするべきという声もある
また統計的観点から、ロリコン表現が出現する以前の方が性犯罪被害児童の数はずっと多かったことを指摘し、表現への過度の規制を批判する声もある
少女への性愛としてのロリコン
第一次性徴期および第二次性徴期早期の幼女・少女への性的嗜好は概ね小児性愛という異常性愛として考えられている。第二次性徴期後期以降の少女への性愛は概ね、精神医学では性嗜好障害とされていないものの、社会的に問題があるとみなされることが多い。歴史的には、近代以前の生活形態においては必ずしも異常なことではなかったものの、少女婚等の忌避傾向は時代・地域によって大きく異なる
日本に限っても、深刻な人口減少に陥った18世紀の東北地方では十代前半の少女婚はごく当たり前に行われていたが、18世紀後半には中部以西では宗門改帳等による人口の調査研究によると女子初婚年齢が20歳を越えていたと推測される例が多い。近代に入り、婚姻年齢が上がり、「愛護育成されるべき児童」という概念が確立し、成人と児童との区別が厳格になされるようになるにつれ、社会道徳的・児童人権的な側面からも社会的に「逸脱」とされるようになった
近接概念
なおロリータ・コンプレックスに近い欧米の概念としては、ロリータ・シンドロームがある。およそ13-18歳くらいの思春期児童への性的関心を、広義にエフェボフィリア(Ephebophilia)と呼び、そのうち少年へ向かうものは、少年愛(性嗜好)、少女へ向かうものを少女愛、あるいはロリータ・シンドロームと呼ぶ。欧米でロリコン(Lolicon)ではなく、ロリータコンプレックス(Loitacomplex)と使う場合は、ロリータ・シンドロームと同じ意味で使う。日本では「ロリータ・シンドローム」に対応する概念は一般的ではない
